お知らせ

おはようございます。昨日は胃腸の調子が悪い方が大変多く来店されました。そこで胃腸風邪について解説させていただきます。
胃腸風邪(いわゆるウイルス性胃腸炎)は、ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスが主な原因となる感染症です。一般的な「風邪」とは異なり、主に下痢や吐き気、嘔吐などの消化器症状が中心となるのが特徴です。場合によっては発熱や腹痛が伴い、体力を大きく消耗してしまうこともあります。特に抵抗力の弱い高齢者や乳幼児は重症化しやすいため、身近にそういった方がいる場合にはより注意が必要です。
この胃腸風邪を予防するためには、まず徹底した手洗いが重要です。ウイルスは手を介して口や鼻から体内へ侵入することが多いため、外出先から帰宅したときや調理の前後などはせっけんを使ってしっかりと洗いましょう。さらに、食品を扱う際には十分に加熱調理を行い、生ものの取り扱いにも注意を払うことが大切です。アルコール消毒も有効ですが、ノロウイルスなどアルコールに強いウイルスも存在しますので、流水とせっけんでの手洗いがより効果的とされています。
もし胃腸風邪を発症した場合、まずは水分補給をこまめに行いましょう。嘔吐や下痢が続くと体内の水分や電解質が失われやすく、脱水症状を引き起こしてしまう可能性があります。スポーツドリンクや経口補水液などで塩分や糖分を適度に補給しながら、無理のない範囲で食事を摂ることが望ましいです。胃腸への刺激を避けるために、油分や刺激物が少ないおかゆや具の少ないスープなどを選ぶと、体への負担を軽減できます。
また、十分な休養を取ることも欠かせません。体力が落ちていると免疫力も低下し、症状が長引く原因になります。睡眠をしっかり確保するとともに、疲労を溜めないよう早めに就寝するよう心がけましょう。日常生活の中では、使い捨てマスクの着用やこまめな換気も感染拡大の予防に有効です。
症状が重い場合や長引く場合、特に激しい下痢や高熱、強い腹痛があるときは自己判断で対処しようとせず、医師の診察を受けることをおすすめします。必要に応じて適切な薬の処方を受ければ回復も早まり、重症化のリスクを下げられます。薬局で相談いただく際には、症状や状況を詳しく伝えることで、市販薬の選び方や服用のタイミング、注意点をアドバイスできます。
胃腸風邪はウイルスが原因のため、特効薬があるわけではありませんが、手洗いや十分な休養、水分補給を徹底することで回復を早め、再発を防ぐことができます。特に家族や周囲に体力の弱い方がいる場合は、普段からしっかりと予防策を続けることが大切です。免疫力が低下しないように日頃からのケアが大切ですね。いざというときには早めに医療機関や薬剤師に相談し、適切な治療やケアを受けられるよう心がけましょう。