今回はウラタ薬局によくいただくご相談のうち不妊治療における漢方薬をご紹介させていただきます。よく誤解があるのですが、これだけ飲めば大丈夫という子宝の漢方というものはありません。効能効果に不妊症と記載がないことからもわかるかと思います。
不妊には多くの原因が絡むため、体全体のバランスを整えることを目的とてお悩みの症状を改善していきます。以下に、よく使用される漢方薬でお近くで購入できそうなものを一般論としてご紹介しますが、できれば遠方の方でも一度ご来店いただいた上にご相談にお越しください。
1. 冷え性や血流改善を目的とする場合
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
適応:冷え性、血行不良、むくみがある人。
効果:血液循環を改善し、子宮環境を整える。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
適応:血行不良による瘀血(おけつ)体質、子宮内膜症、子宮筋腫がある人。
効果:血流を改善し、瘀血を取り除く。
2. 体力やホルモンバランスの低下が原因の場合
八味地黄丸(はちみじおうがん)
適応:冷えや腰痛、頻尿、体力低下がある人。
効果:腎を補い、体全体のエネルギーを高める。特に年齢による卵巣機能低下に。
加味逍遙散(かみしょうようさん)
適応:ストレス、不安、イライラ、のぼせなど自律神経の乱れがある人。
効果:ホルモンバランスを整える。特にストレス性の不妊に。
3. 虚弱体質や胃腸の調子を整えたい場合
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
適応:疲れやすい、食欲不振、体力低下がある人。
効果:体を元気にし、消化吸収を助ける。
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
適応:全身の虚弱、病後の回復期にある人。
効果:体を温め、元気を補う。
4. 特定の症状や疾患をサポートする場合
温経湯(うんけいとう)
適応:冷え性、月経不順、肌の乾燥がある人。
効果:血流を良くし、子宮内の環境を整える。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
適応:精神的なストレスや不安が強い場合。
効果:精神を安定させ、自律神経を整える。
このような漢方が有名な部分かもしれません。あくまでも一般的なものなのでウラタ薬局にご相談いただいた方は体質などから全く違う漢方をご提案させていただくことも多いです。一度ご相談いただければ幸いです。