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2025.01.01
健康コラム

【健康コラム】美肌・美容の漢方について

 あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。
2025年も漢方などを通して皆様の健康や美容に貢献してまいります。

というわけで今年のコラム1回目は美肌・美容の漢方についてです。
美肌を目指した漢方薬の選択には、肌トラブルのタイプや体質、季節、ライフスタイルなど、複合的な要因を考慮する必要があります。漢方では「気・血・水(津液)」のバランスを重視し、肌荒れ・くすみ・乾燥・吹き出物といった症状は、それぞれが「血行不良」「湿熱」「血虚」「瘀血(おけつ)」など、内側の状態を反映していると考えます。そのため、美肌を実現するには、単に表面を整えるのではなく、体内のバランス調整を行うことをオススメします。
以下は、一般的に近所のドラッグストアさんで購入できるような漢方の使い分けを簡単にご紹介させていただきます。ウラタ薬局では専門的な知識を持ったスタッフがお話を伺った上で別のものをご提案することも多い点だけは予めご了承ください。

1. 吹き出物・ニキビ・オイリー肌が気になる場合
代表処方例:清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
特徴:
清上防風湯:熱(炎症)を冷まし、皮脂分泌過剰など「上焦の熱」を取り除き、ニキビや吹き出物改善を図る。
荊芥連翹湯:肌の炎症を鎮静し、脂性肌や赤みを伴う炎症性ニキビに用いられる。
十味敗毒湯:化膿性の吹き出物や湿疹など、炎症や腫れを伴う皮膚トラブルに。体内の毒素排出を助け、免疫バランスを整える。
いずれも熱や湿気がこもっているタイプに有効で、「ほてり」や「オイリー感」が強い人に向く傾向があります。

2. くすみ・シミ・血行不良による肌荒れが気になる場合
代表処方例:桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
特徴:
桂枝茯苓丸:瘀血(血行不良)が原因となるくすみやシミ、女性ホルモンバランスの乱れによる肌トラブルに適用。めぐりを改善して肌のトーンアップを促す。
当帰芍薬散:血虚(血が不足し、巡りが滞る)による乾燥やくすみ、冷え性の女性に。肌への栄養供給を改善し、みずみずしい肌へ。
これらは血行改善、ホルモンバランス調整、栄養補給を通じて内側から肌質を整えます。

3. 乾燥肌・敏感肌・湿疹(アトピー含む)に対応したい場合
代表処方例:消風散(しょうふうさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)など
特徴:
消風散:皮膚のかゆみ、湿疹、アトピー性皮膚炎など、風熱や湿が原因で生じる炎症を鎮める。
加味逍遥散:ストレスや自律神経の乱れで生じる肌荒れ、乾燥、くすみに。女性特有のホルモンバランス乱れにも対応し、イライラや気鬱を解消して美肌へと導く。
特に敏感肌・乾燥肌タイプは、刺激を取り除きつつ、気血を補い、水分代謝を整えることでバリア機能を回復させていきましょう。

美肌・美容は何よりも生活習慣の見直しが大切です。睡眠や食事だけでなくストレスケアをし腸内環境も整えることが美肌への第一歩です。
できれば短期的な変化でなく、数ヶ月単位で様子を見てください。肌はターンオーバー周期は約4~6週間と言われており、飲んですぐに良くなるわけではありません。上記を試してもあまり改善が見られないようでしたら岐阜県関市のウラタ薬局へご予約の上、ご相談ください。また本店では肌を測定した上で肌質に合った基礎化粧品のご提案もさせていただけます。

2025年も体を底上げして根本から調子を整えましょう。