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2023.07.15
健康コラム

【漢方コラム】ヒステリーの薬?甘麦大棗湯

ちょっとご質問をいただいたのでブログでご紹介いたします。

昔からヒステリーの薬と言われている漢方があります。
その名も甘麦大棗湯。
構成生薬はシンプルに3つ。
甘草5g、大棗6g、小麦20gとなっています。
効能効果を見てみると体力中等度以下で、神経が過敏で驚きやすく、ときにあくびが出るものの次の諸症:不眠症、小児の夜泣き、ひきつけとなっています。

傷寒論の婦人雑病論というところの6条に載っています。女性の病気を集めたものが婦人雑病論というパートなので女性に使われるのもよくわかると思います。それでは原文をみてみましょう。
婦人臓躁喜悲傷欲哭象心霊所作欠伸甘麦大棗湯主之
すごく簡単に訳してみますと婦人の子臓(胞、血室)が騒いで落ち着かないので悲しんで泣き叫ぶ様子が不思議な力によって起こされているような状態でしきりにあくびをしている人は甘麦大棗湯が治してくれますよ。といったような意味です。そしてその文章の後にまた脾臓の気を補うとも記載があるのでこれは婦人臓躁だけでなく脾臓の気が不足することによって起こっても治してくれるということですね。だからまだしっかりと五臓が整っておらず、すぐに脾の調子が悪くなりやすい子供にもよく使えます。大人も冷たいものの食べ過ぎや暴飲暴食で胃腸に負担をかけ脾臓の気を損ねてしまっている方が多いので使われる漢方です。

不思議なことに古代のギリシアでもヒステリーは子宮の病だと言われていたそうです。(聞いた話なので詳しくは分からず申し訳ありません)もちろん女性だけでなく以下の条件が当てはまり、感情が落ち着かず泣けてくる時や大声を出して叫びたくなる時にオススメです。
◇甘いものが好きな方
◇顔が青白く、太れない方
◇食べるとすぐにトイレへ行き排便したくなる方
◇大の字で眠れず体を丸めて眠る方
◇季節の変わり目に調子が悪くなる方

普段からこうならないように脾胃を補っておくことが一番です。症状が出る前に予防するのが大切ですからね。

気になる方は岐阜県関市のウラタ薬局にご相談ください。病気になりにくい体作りのお手伝いを漢方などでさせていただきます。