健康のススメ

2025.12.24
30代~50代女性
冷え性

12月の冷え・肩こり・頭痛で来局された40代女性

12月に入り、朝晩の冷え込みが一気に強くなってきた頃、40代の女性が「冷え性と肩こり、こめかみがズキズキする頭痛」で漢方相談に来られました。
事務のお仕事で一日中パソコン作業が続き、年末は残業も増えてくる時期。夕方になると首から肩にかけてガチガチにこり固まり、ひどい日は頭痛薬を飲まないと家事ができないほどとのことでした。
もともと手足の冷えが強く、冬は靴下を二重にしても足先が氷のように冷たく、夜中に冷えで目が覚めてしまうことも。「その場しのぎの薬ではなく、体質から冷え性と肩こり、頭痛を楽にしたい」とのご希望で、じっくりお話を伺うことになりました。

 

東洋医学では、冷え・肩こり・頭痛は「血(ち)の巡りの悪さ」と「体を温める力の不足」が関係していると考えます。
詳しくお話を伺うと、生理痛が強いこと、月経前にイライラしやすいこと、顔色がやや青白く、疲れるとため息が多いことが分かりました。舌の色もやや暗く、冷えによって血の流れが滞る「瘀血(おけつ)」と、エネルギーや血が不足する状態が重なっているタイプのようです。
そこで、首・肩周りの血流を良くしてこわばりをほぐす漢方を提案しました。一緒に血を増やすためのアミノ酸のドリンクも購入していただきました。あわせて、首元・足首を冷やさない服装とこまめに肩・首を回すストレッチ、シャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯に10〜15分つかるといった養生法もお伝えし、「12月〜2月は冷え対策を重点的に行いましょう」と一緒に計画を立てました。

漢方を飲み始めてすぐに「足先の冷えが少しマシになってきた」「朝起きたときの肩の重だるさが軽くなった気がする」との変化がありました。先日ご来店いただいた際には朝でも布団から出るのがつらくなくなり、「毎年12月は肩こりと頭痛で憂うつだったのに、今年は仕事も家事も前向きにこなせています」と笑顔で話してくださいました。
現在は症状が落ち着いてきたため、量を少し減らしながら継続中です。「冷え性や肩こりは冬だから仕方ない」とあきらめていたけれど、体質から整えることでここまで変わるとは思わなかった、とおっしゃっています。
12月になると冷え性・肩こり・頭痛のご相談が一気に増えます。同じ「冷え」でも体質は一人ひとり違いますので、お悩みの方は、体質に合わせた漢方相談をご利用ください。